株式会社ヴェロシティ・スポーツ 桐生拓海|限界を科学で書き換える。元選手が挑む「スマートウェア」による身体能力の拡張
代表プロフィール

| 氏名 | 桐生 拓海 |
| 役職 | 株式会社ヴェロシティ・スポーツ 代表取締役社長 |
| 生年月日 | 1983年05月20日 |
| 出身地 | 兵庫県 神戸市 |
| 略歴 | 2006年:サッカー選手として活動後、スポーツ用品の輸入販売を行うベンチャー企業に転職。 2011年:欧州のスポーツ医学研究所にて、動作解析と機能性テキスタイルの相関について学ぶ。 2016年:独自のバイオメカニクス理論を製品に反映させるため、「株式会社ヴェロシティ・スポーツ」を設立。 2021年:業界初となる、心拍数や体温をリアルタイムで測定・管理できるスマートウェア「V-Link」を発売。 2025年:アスリートの睡眠と回復をサポートするリカバリーウェア部門を新設し、海外市場へ本格進出。 |
インタビュー
Q:フィールドをビジネスに移されてからも、常に第一線を走り続けていらっしゃいますね。ご自身を突き動かしている原動力について教えてください。
桐生 拓海: 実は、私の中では何も変わっていないんです。現役時代は「どうすればあと1秒、1センチ速くなれるか」を考えていましたし、今は「どうすればウェアの力で、誰かの可能性を1センチ広げられるか」を考えています。
現役時代、私は怪我で苦しんだ時期がありました。その時、情熱はあるのに身体が追いつかないもどかしさを痛感したんです。努力が報われるには、根性論だけではない、科学的な裏付けが必要。その「答え」を製品として届けることが、今の私のフィールドでの使命だと思っています。
Q:自分のコンディションがリアルタイムで可視化されることで、具体的にどのようなメリットがあるのですか?
桐生 拓海: 一番の変化は、「自分自身の身体との対話」が深まることです。例えば、自分では追い込んでいるつもりでも、心拍データを見ると実はまだ余裕があったり、逆に疲れを感じていないのに体温上昇からオーバーワークのサインが出ていたり。
データは嘘をつきません。最新技術は、私たちが自分の身体の「声」を正確に聴くための通訳者のような存在です。トップアスリートだけでなく、週末にジョギングを楽しむ方にとっても、安全に、そして着実に成長を感じられる。そんな「賢いスポーツの楽しみ方」を提供したいんです。
Q:最近では「リカバリー(回復)」の分野にも注力されていますね。「攻め」のスポーツメーカーが、なぜ「休み」にこだわるのですか?
桐生 拓海: スポーツにおいて、トレーニングとリカバリーは車の両輪だからです。現役の頃、24時間のすべてがパフォーマンスに直結することを学びました。激しい運動をすればするほど、質の高い休息が必要になります。
私たちのリカバリーウェアは、人間工学に基づいて血流や筋肉の弛緩をサポートするように設計しています。しっかりと「休める身体」を作ることは、次の日の「戦える身体」を作ること。一生現役でスポーツを楽しみたい、仕事でも常に高いパフォーマンスを出したい。そんな現代人のトータルケアを支えるのが、これからのスポーツブランドの役割だと考えています。
Q:急成長を遂げる組織の中で、桐生社長がリーダーとして意識されていることを伺いたいです。
桐生 拓海: 「まず動く、それから測る」という文化を大切にしています。理論だけで頭でっかちになっても、現場の感覚を無視しては良い製品は生まれません。開発チームには、自らも身体を動かし、汗をかき、その時の違和感や高揚感を大切にしてほしいと伝えています。
直感で動いてみた後に、データを分析して正解に近づけていく。アスリートが練習と反省を繰り返すプロセスを、そのまま経営や開発にも持ち込んでいます。全員が「自分の身体を使った実験者」であれ、というのが私の理想ですね。
Q:10年後、スポーツと私たちの生活はどのように関わっていると思われますか。桐生社長が見据える未来を教えてください。
桐生 拓海: スポーツは「選ばれた人たちのもの」ではなく、すべての人が自分の人生を謳歌するための「基盤」になっているはずです。年齢や体力を言い訳にせず、誰もが自分なりの限界にワクワクしながら挑める世界を作りたい。
私たちのウェアやデバイスが、空気のように自然に人々の生活に溶け込み、知らず知らずのうちに健康で前向きな毎日を支えている。そんな未来を目指しています。昨日より少しだけ軽やかな自分に出会える。そのきっかけを、これからもヴェロシティ・スポーツは創り続けていきます。
会社概要
| 会社名 | 株式会社ヴェロシティ・スポーツ |
| 設立 | 2016年2月 |
| 従業員数 | 148名 (2026年3月時点) |
| 事業内容 | スポーツウェア・シューズの開発製造 フィットネス計測デバイスの企画販売 プロチーム向け動作解析ソフトの開発 |
| 主要取引先 | プロスポーツチーム(国内・海外)、大手スポーツ用品チェーン、百貨店、フィットネスクラブ。 |

