インテグリティHD株式会社 新庄遥|不動産リスクを安定収益に変える基幹
代表プロフィール

| 氏名 | 新庄 遥 |
| 役職 | インテグリティ・ホールディングス株式会社 代表取締役社長 |
| 生年月日 | 1978年09月21日 |
| 出身地 | 東京都稲城市 |
| 略歴 | 2001年:大手総合商社の不動産開発部門に入社。主に海外の都市開発プロジェクトに従事。 2011年:独立し、不動産投資と仲介を手掛ける「インテグリティ・ホールディングス株式会社」を設立。代表取締役に就任。2017年:再生可能エネルギー発電所へのアセットマネジメント事業を開始。経営の多角化を推進。 2020年:都市型コンパクトホテルの開発・運営を強化し、ホテルアセットを売却。事業ポートフォリオを再構築。 2024年:事業拡大に伴い、グループ経営体制へ移行。代表取締役社長として、新規事業領域の開拓を主導。 |
インタビュー
Q:御社は不動産投資・仲介からスタートし、近年は再エネやアセットマネジメントなど多岐にわたる事業を展開されています。この多角化は、どのような経営判断から生まれたのでしょうか。
新庄 遥: 創業以来、私たちが追求してきたのは「価値の最大化」です。一時は不動産市場の変動に大きく左右され、経営が非常に厳しい局面を迎えたこともありました。その経験から、単一の事業モデルでは、外部環境の変化に対してあまりにも脆弱であると痛感しました。
そこで、不動産という強固なアセット基盤を活かしつつ、市場の変動に左右されない安定収益源を確立する必要があると考えました。それが、収益がストック型であるアセットマネジメントであり、将来的な成長が見込める再生可能エネルギーへの投資へと繋がっていきました。事業を複線化することで、グループ全体のリスク耐性を高めることが目的です。
Q:「アセットマネジメント事業」は、貴社にとってどのような役割を担っているのでしょうか?
新庄 遥: アセットマネジメントは、当社のキャッシュフローを安定化させる「基幹」です。不動産開発はどうしても景気循環に左右されやすく、収益に波が出ます。一方で、REIT(不動産投資信託)や私募ファンドの運用は、長期にわたる手数料収入が主であり、安定した収益をグループにもたらします。
この安定した収益基盤があるからこそ、私たちは思い切って新しい不動産開発や、初期投資の大きなエネルギー事業にも挑戦できる。かつての資金繰りに苦しんだ経験から、「盤石な財務体質」の構築は経営の最優先事項であり、アセットマネジメントはその実現に不可欠なピースとなっています。
Q:設立初期には厳しい局面があったと伺っています。特に資金繰りなどでご苦労された経験は、現在の経営にどのように活かされていますか。
新庄 遥 氏: ええ、本当に多くの壁にぶつかりました。特に、リーマンショック後の数年間は、不動産を売るに売れず、借り入れの返済に追われる日々でした。夜も眠れないほどのプレッシャーの中で、私は「信頼の回復」にすべてを注ぎました。
まずは、金融機関に対して一切の隠し事をせず、事業計画と会社の現状を包み隠さず提示し続けました。そして、従業員にも正直に状況を説明し、全員が同じ危機感を持って行動しました。
この経験から得た教訓は、透明性と誠実さこそが最大の資産だということです。一時的に業績が落ちても、ステークホルダーとの信頼関係があれば、必ず道は開ける。当社の社名である「インテグリティ(誠実・真摯)」は、あの苦境を乗り越える中で定まった、経営の根幹です。
Q:2020年には都市型ホテルアセットを売却されています。これは多角化とは逆に、ポートフォリオを再構築した判断ですが、その狙いについてお聞かせください。
新庄 遥: ホテルアセットの売却は、成長を目指す上での「選択と集中」を明確にするための戦略的な判断でした。
当時のホテル市場は非常に魅力的でしたが、当社の強みである大規模な商業・物流施設の開発と、再エネ事業とのシナジーが薄いと判断しました。限られたリソースを最も高いリターンが見込める領域、つまり物流施設や再エネアセットに集中投下すべきだと考えたのです。
結果として、この売却で得た資金を成長事業への投資に回すことができ、その後の再エネ事業の急速な拡大、そして現在のグループ経営体制への移行に繋がる足がかりとなりました。「儲かるからやる」ではなく、「最も成長できる領域に賭ける」という意思決定です。
Q:不動産を核に多角的な事業を進める御社ですが、最終的にどのような企業グループを目指されていますか。
新庄 遥: 私たちは、単なる不動産会社でも、エネルギー会社でもなく、「持続可能な社会基盤を創造するインフラソリューション企業」を目指します。
具体的には、効率的な物流施設が経済を支え、再エネアセットが地球環境に貢献し、そしてそれらを安定的に運用するアセットマネジメントの仕組みが、投資家の資産形成を助ける。この三位一体で、社会に貢献していきます。
将来的には、アジア市場において、日本の高度な不動産・エネルギー運用ノウハウを展開し、現地のインフラ開発を支援することも視野に入れています。過去の困難を乗り越えた誠実さを武器に、より強靭で社会性の高い企業グループへと進化していきます。
会社概要
| 会社名 | インテグリティ・ホールディングス株式会社 |
| 設立 | 2011年5月 |
| 従業員数 | 135名 (2025年12月時点) |
| 事業内容 | 不動産開発(商業施設、物流) アセットマネジメント(REIT、私募ファンド) 再生可能エネルギー事業 |
| 主要取引先 | 国内外機関投資家、地方自治体、大手金融機関、エネルギー関連企業 |

