社長

株式会社Lumea & Co. 香坂玲奈|成分より“体験”で差をつけるビューティケアの常識を再設計

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代表プロフィール

氏名香坂 玲奈
役職株式会社Lumea & Co. 代表取締役社長
生年月日1985年3月14日
出身地東京都世田谷区
略歴2009年:日系化粧品メーカーに入社し、基礎化粧品の処方開発に従事
2014年:外資系ビューティブランド日本法人でプロダクトマネージャーとして新ラインを企画・上市
2019年:独立。D2Cブランドの製品企画・OEMディレクションを中心に事業を展開
2023年:株式会社Lumea & Co. を設立し、自社ブランドと共同開発案件の両輪で事業を拡大

インタビュー

Q:処方エンジニアから経営者へ。転機はどこにありましたか?

香坂 玲奈:現場で配合を担当していた頃、良い処方でも“ユーザーの生活に届くまでの摩擦”が大きいと感じていました。表示成分の理解、使い方の迷い、継続のしづらさ。そこで2019年に独立し、2023年にLumea & Co.を設立。製品=処方×体験設計×流通設計の三位一体で作る体制に変えました。単に“肌に良い”ではなく、毎日続けられる設計にまで責任を持つのが私たちの出発点です。

Q:“クリーンビューティ”は解釈もさまざまです。Lumeaの基準は?

香坂 玲奈:当社では安全性・有効性・透明性・環境負荷の4軸でガイドラインを公開しています。安全性はISO 22716準拠の管理に加え、完成品での累積刺激性試験とアレルギーテストを実施。有効性は最小でも4週間の使用試験で客観指標(経表皮水分損失、角質水分量など)を確認します。透明性はINCIの役割と配合意図を製品ページで説明。環境面は詰め替え設計とLCA(簡易版)で素材を選定します。

Q:競合も多い中で、実際の差はどこに出ますか?

香坂 玲奈:成分名の競争ではなく、“最後の一滴まで使い切れる設計”です。ポンプの吐出量、テクスチャの粘度、香りの揮発曲線、容器内残量の減り方まで定量化して調整します。さらにサブスクでは気温・湿度と使用頻度を学習してリフィル間隔を自動提案。結果として継続率レビュー再現性が高まり、広告に頼らずともリピートで成長できる構造になります。

Q:受託開発も手がけていますね。競争力の源泉は。

香坂 玲奈:企画だけ、製造だけ、ではなく、“発売後の運用”まで見据える点です。ローンチ後3か月の定例レビューで問い合わせログと返品理由を解析し、処方微調整・容器変更・コンテンツ改稿までセットで改善します。これは自社D2Cの知見があるからできること。小ロット検証→学習→標準化のサイクルを共有資産として積み上げています。

Q:今後2~3年の重点テーマは?

香坂 玲奈:敏感肌ラインの海外展開と、詰め替えインフラの地域適合です。海外は規制・水質・気候が異なるので、現地水での泡立ち・すすぎ時間まで検証します。環境面はワンマテリアル容器の比率を上げ、自治体の回収スキームと噛み合う仕様に。数字ではリフィル比率50%超返品率0.8%台を目標にしています。製品づくりと同じ熱量で、使い続けられる仕組みを磨き続けます。

会社概要

会社名株式会社Lumea & Co.
設立2023年11月
従業員数28名(2025年9月時点)
事業内容ビューティケア製品(スキンケア・ヘアケア・ボディケア等)の企画・開発・販売
OEM・ODMプロデュース
成分リサーチとクリーンビューティ基準策定支援
EC運営・サブスクリプション設計
主要取引先ドラッグストアチェーン、美容クリニック、ECモール運営企業、サロン事業者
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