株式会社TeeOrigin 真嶋陽介|48時間出荷の裏側とDTG/DTF運用術
代表プロフィール

| 氏名 | 真嶋 陽介 |
| 役職 | 株式会社TeeOrigin 代表取締役社長 |
| 生年月日 | 1986年5月9日 |
| 出身地 | 愛知県一宮市 |
| 略歴 | 2010年:アパレルOEM企業に入社し、プリントTシャツの生産管理を担当 2015年:社内にDTG(ダイレクトプリント)ラインを導入し、小ロット短納期体制を構築 2019年:独立し、受託プリント工房を開業。D2C支援と法人案件の両輪で事業拡大 2023年:株式会社TeeOriginを設立し、オリジナルTシャツの製造・販売を本格展開 |
インタビュー
Q:オリジナルTシャツ市場は競合が多い中、TeeOriginを立ち上げた決め手は何でしたか。
真嶋 陽介:2010年から生産現場にいて、イベントや小規模ブランドが「50枚も要らない、でも3日後には必要」という課題に常に直面していました。そこでDTGやDTFの特性を活かし、最小1枚・標準48時間出荷を前提に工程を再設計。版を要するシルクは“100枚以上・色数固定”などの基準で分業し、案件ごとに最適工法を自動選択するワークフローを確立しました。
Q:量販のオンラインプリントと比べた強みは。
真嶋 陽介:色再現のプロファイル管理です。これは、入稿データを生地色・インク特性で補正し、初回と再販で色がズレない体制を組んでいます。あとは在庫レス運用。受注生産と一部準既製のハイブリッドで、在庫負担を極小化。ロジ&SaaSなども強みです。当社の受注管理SaaSでECと連携し、配送ラベル自動発行・会場直送・物販分納まで一気通貫で回せます。
Q:48時間出荷と品質を担保するコツは。
真嶋 陽介:1です。従来は刷った後にNGが出て手戻りが発生しがち。そこで前工程で布地含水率・反り・発色テストをサンプリングし、想定外を潰します。また、DTFはパウダー量・熱圧時間をロット別に記録し、シルクは版の劣化係数を閾値で管理。人依存を減らすことで、スピードと再現性を両立させています。
Q:環境面の取り組みを教えてください。
真嶋 陽介:過剰生産が最大の無駄なので、まず需要連動のオンデマンドで廃棄を抑えます。素材はオーガニックコットンやリサイクル混を選択可能にし、水性インク中心でVOCを低減。さらにB品の再生ラインを設け、ワイプやサンプルとして再活用します。価格はやや上がりますが、TCO(総所有コスト)で見れば在庫廃棄を減らせる分、十分にペイします。
Q:今後の展望、特にD2Cと法人の両輪について。
真嶋 陽介:D2Cは“再販で強い”仕組みが鍵。EC連携でサイズ別実売ヒートマップを可視化し、ヒット柄の自動リピート発注を提案します。法人は物販運営の丸ごと代行を強化し、会場直送・分納・在庫同期までSaaSで支えます。中期的には海外拠点とコラボした越境オンデマンドも進め、24時間稼働のネットワークで“欲しい時に1枚から”を世界標準にしていきます。
会社概要
| 会社名 | 株式会社TeeOrigin |
| 設立 | 2023年7月 |
| 従業員数 | 34名 |
| 事業内容 | オリジナルTシャツの企画・製造・販売 オンデマンドプリント(DTG・DTF・シルクスクリーン) 刺繍加工 自社EC運営・受注管理SaaS提供 |
| 主要取引先 | アーティスト物販事業者、スポーツチーム、学校法人、イベント運営会社、飲食チェーン |

