社長

株式会社カツラギ・フードシステム 葛城 慎二|「一万食の安全」は譲れない。独自技術とAIで進化する、学校給食DXの最前線

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代表プロフィール

氏名葛城 慎二
役職株式会社カツラギ・フードシステム 代表取締役社長
生年月日1972年11月03日
出身地愛知県 名古屋市
略歴1995年:国立大学工学部卒業後、大手産業機械メーカーにて大型ボイラーの設計・開発に従事。
2003年:有限会社葛城製作所(現・株式会社カツラギ・フードシステム)に入社。学校給食に特化した衛生管理技術部門を立ち上げる。
2010年:代表取締役に就任。「子供たちの未来を、安心な厨房から支える」を新理念に据え、社名変更を実施。
2018年:大量調理時の加熱ムラを極限まで解消し、食中毒リスクを低減する独自特許技術「クリーン・サーマル・フロー」を確立。2024年:自治体と連携し、AIによる異物混入検知システムを搭載した「次世代型スマート自動洗浄ライン」の全国展開を開始。

インタビュー

Q:一日に数千、数万という単位の「給食」を支える厨房機器。その安全性を担保するプレッシャーは相当なものではないでしょうか。

葛城 慎二: 正直に言えば、毎日が緊張の連続ですよ。一万食を作るということは、一万人の子供たちの健康を預かるということです。万が一の不具合が、一万人の方々の日常を止めてしまう可能性がある。その重みを忘れた日はありません。

ただ、私はそのプレッシャーを「恐怖」ではなく「エンジニアとしての誇り」に変えるようにしています。「カツラギの機械を使っているから、今日も安心して美味しい給食が作れる」と言っていただけること。その信頼に応え続けることが、私たちの存在意義そのものだと思っています。

Q:元々は産業用ボイラーの設計をされていたそうですが、なぜそこから「学校給食」という分野に注力されるようになったのですか?

葛城 慎二: 工業用ボイラーは、いわば「効率と出力」の世界です。しかし家業に入り、給食の現場を見たときに衝撃を受けました。真夏、気温40度を超えるような過酷な厨房で、調理員さんたちが一生懸命に大きな釜を回している。
一方で、大量調理ならではの「加熱ムラ」や、洗浄のしにくさといった技術的課題も山積みでした。「自分の持つ設計技術を使えば、この人たちをもっと楽に、そして何より子供たちにもっと安全な食事を届けられるはずだ」と確信したんです。そこからですね、私の視点が「機械」から「その先の笑顔」に変わったのは。

Q:独自技術「クリーン・サーマル・フロー」について、分かりやすく教えてください。これが子供たちの「美味しい」にどう繋がるのでしょうか。

葛城 慎二: そうなんです。安全のために「中心温度を上げる」のは大前提ですが、上げすぎると食材は硬くなり、味も落ちてしまいます。「安全」と「美味しさ」の両立。これが大量調理の最大の難問です。
私たちの技術は、釜の中の温度を一点の狂いもなく均一にコントロールします。これにより、全ての食材に理想的な火入れができ、食中毒のリスクを抑えつつ、お肉は柔らかく、お野菜はシャキッとした食感に仕上がる。安全であることはもちろん、子供たちが「今日の給食、美味しいね!」と完食してくれることが、結果として一番の食育になると思っています。ト

Q:2024年からはAIによる異物混入検知システムも導入されています。そこまでして「自動化」を追求する理由は何でしょうか。

葛城 慎二: 人の目は素晴らしいですが、一万食、十万食と続く中ではどうしても疲労による限界があります。AIの役割は、人の代わりをすることではなく、人を「不安」から解放することです。
機械が確実に異物を検知し、洗浄を自動で行う。それによって生まれた「心のゆとり」の時間で、調理員さんには「どうすればもっと美味しくなるか」「どう盛り付ければ喜んでもらえるか」という、人間にしかできない創造的な作業に専念していただきたい。テクノロジーは、現場の皆さんの情熱を支えるための「黒子」であるべきなんです。

Q:最後に、これからの学校給食と「カツラギ・フードシステム」が目指す未来についてメッセージをお願いします。

葛城 慎二: 私の理想は、厨房が「単なる調理場」ではなく、学校で最も先進的で、最も命を大切にする「聖域」であることです。

少子高齢化が進み、食の選択肢が増える今だからこそ、地域のみんなで同じものを食べる「給食」の価値は高まっています。10年後、20年後も、子供たちが安心しておかわりを競い合える環境を作ること。私たちは、そのための「世界一安全なインフラ」であり続けたい。富士の麓から名古屋の街、そして日本中の子供たちの未来を、一台の釜から支えていく。その覚悟は、これからも揺らぐことはありません。

会社概要

会社名株式会社NATURAL DUO
設立1968年6月
従業員数215名 (2026年3月時点)
事業内容学校給食センター・大規模厨房向けの加熱調理機器
自動洗浄・殺菌システムの開発・製造
HACCP準拠の厨房設計コンサルティング
主要取引先全国自治体(教育委員会)、官公庁、給食センター運営受託会社、学校法人。
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