合同会社CloudWeave 瀬川慧|ROIを可視化するKPI設計
代表プロフィール

| 氏名 | 瀬川 慧(せがわ けい) |
| 役職 | 合同会社CloudWeave 代表社員 |
| 生年月日 | 1983年2月14日 |
| 出身地 | 新潟県長岡市 |
| 略歴 | 2006年:国内SIerに入社、基幹系サーバ/ネットワークの設計・運用を担当 2011年:外資系クラウドベンダーでソリューションアーキテクトに就任 2016年:小売グループの社内ITでデータ基盤・API統合の責任者を務める 2020年:合同会社CloudWeaveを設立、代表社員として事業を開始 |
インタビュー
Q:起業のきっかけを教えてください。
瀬川 慧: SIer、クラウドベンダー、事業会社のインハウスと三者を経験して、“移すだけのクラウド移行では成果が出ない”と痛感しました。権限設計やデータ連携、運用の自動化まで踏み込まないと生産性は上がらない。そこで2020年にCloudWeaveを立ち上げ、業務プロセスとアーキテクチャを同時に編み直す伴走モデルに振り切りました。
Q:競合の多い領域で、CloudWeaveの強みは何でしょう
瀬川 慧: 主に、三点あります。
SaaS連携のプリセットとして、会計・在庫・CRMなどのテンプレ連携フローを用意し、初期のつまずきを減らしています。次にデータ基盤の“最小構成”です。最初から巨大DWHを作らず、ETL→DWH→可視化を3スプリントで段階導入しています。そこから運用まで内製化して、IaCや監視テンプレを引き渡し、“人がいなくても回る”状態をゴールに据えます。
Q:ゼロトラスト設計は抽象論になりがちですが、実装の勘所は?
瀬川 慧: “境界を細かく、ルールはシンプルに”が原則です。具体的には、ID基盤を軸に端末健全性・多要素・ネットワーク分割を段階導入。初期は特権IDの発行・棚卸しに集中し、次にサービス間トークンの最小権限を徹底します。ドキュメントは運用者が更新できる粒度で残し、監査対応を定常業務に落とし込みます。
Q:生成AIの相談も増えています。PoC止まりにしないコツは?
瀬川 慧: スコープを“1フォーム=1業務”に絞ることです。まず既存SaaSの権限範囲で取り出せるデータだけを使い、社内プロキシ+監査ログを通してパイロットを運用。モデル選定は精度×遅延×コストをメトリクス化して比較し、“人が最終承認すること”から始めるのが現実的です。
Q:ROIについて成果はどう評価しますか。
瀬川 慧: “手数が減ったか・待ち時間が減ったか”をKPIにします。例としては、申請処理のリードタイム短縮、データ抽出のバッチ待機時間、アカウント発行のSLA遵守率など。半年追って改善が鈍ければ、作った仕組みでもやめる判断をします。ITは資産でもありますが、同時に負債にもなり得る。その境界を超えない設計が、CloudWeaveの流儀です。
会社概要
| 会社名 | 合同会社CloudWeave |
| 設立 | 2020年5月 |
| 従業員数 | 42名(2025年9月時点) |
| 事業内容 | クラウド移行支援 SaaS連携・業務自動化 データ基盤構築(DWH・ETL) 生成AIの業務実装コンサルティング |
| 主要取引先 | 製造業、金融機関、地方自治体、医療・ヘルスケア、教育機関ー |

