社長

株式会社リードブリッジ 藤崎隆司|「営業の再現性」と経営哲学

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代表プロフィール

氏名藤崎 隆司(ふじさき たかし)
役職株式会社リードブリッジ 代表取締役社長
生年月日1976年7月18日
出身地神奈川県横浜市
略歴2005年:大手IT企業に入社、法人営業部門で活躍
2010年:海外拠点に駐在し、グローバル営業戦略を担当
2014年:独立し営業コンサルティング事業を開始
2016年:株式会社リードブリッジを設立、代表取締役社長に就任
2022年:営業代行とDX支援を融合させた新サービスを展開

インタビュー

Q:創業の動機から伺います。何が藤崎さんを“営業の資産化”へ向かわせたのでしょう。

藤崎隆司:前職で、いい製品なのに伸び悩む企業を数多く見ました。理由はシンプルで、営業が属人的だったからです。特定の“すごい人”に依存していて、仕組みになっていない。人が抜けた瞬間に売上が揺れる。そこで「誰が担当しても同じ水準で成果が出る状態」を、プロセスとデータで作りたいと思ったのが出発点です。

記者:スローガンではなく、運用に落とす前提だったと。

藤崎隆司:ええ。きれいな言葉だけでは現場は動きません。私たちは、仮説・検証・標準化のサイクルを短く回して、勝ち筋を“文書化された手順”に落とし込む。営業をプロダクトのように扱うイメージですね。

Q:「再現性」をつくる具体策を教えてください。現場では何が起きていますか。

藤崎隆司:最初にやるのは“見える化”です。商談化率、受注率、平均リードタイムなどの基本指標に加えて、失注理由と決裁プロセスの実態を必ず分解します。次に、インサイド→フィールド→導入後(CS)までを一気通貫で設計し、ステージごとに「やること・やらないこと」を明確にする。トークスクリプトは2週間単位でABテストし、勝ちパターンはプレイブックに反映。新人でも迷わず動ける“レール”を用意します。

記者:測ることと、捨てることを同時にやるわけですね。

藤崎隆司:その通り。たとえば「商談数を無制限に増やす」のは簡単ですが、リードの質が下がるとチームは疲弊します。だからMQL→SQL→受注の各ゲートに基準を置き、基準に達しない案件は勇気を持って外す。短期の数字を追いかけ過ぎると、長期の再現性が壊れます。

Q:クライアントとの目標設定で、理想と現実をどうすり合わせますか。

藤崎隆司:最初の1時間で“希望”と“現実”のギャップをテーブルに出します。市場規模、価格帯、導入難易度から到達可能な商談単価と歩留まりを算出し、90日間のランプアップ曲線を共有。初月は仮説検証、2〜3ヶ月目でスケール判断、というロードマップを前提にKPIを握ります。

記者:強気な目標を掲げたくなる場面もあるでしょう。

藤崎隆司:あります。だからこそ、“やらないことリスト”を最初に合意するんです。たとえば、効果検証ができない同時多発施策や、意思決定権者に届かない商談を量産するアプローチはやらない。限られたリソースを勝ち筋に集中させる方が、結局、数字は早く積み上がります。

Q:人とテクノロジーの役割分担について。現場の肌感を失わずに、効率化も進めるコツは?

藤崎隆司会話の質は人が磨く、再現性はテクノロジーで担保する。この線引きを崩さないことです。たとえばヒアリングは「導入効果」「阻害要因」「意思決定プロセス」の三点を外さない訓練を徹底します。一方で、SFA/CRMではステージ定義・必須フィールド・自動レポートを標準化し、毎朝5分で状況が分かるダッシュボードを提供する。生成AIは通話要約や失注理由のクラスタ分析に使いますが、最終的な価値提案は人が責任を持つ。ここを混同しないことが大事です。

記者:効率化のために“会うべき顧客に会う”時間を捻出する、と。

藤崎隆司:まさにそれです。数字を回す仕組みは裏側で機械的に、顧客の意思決定を動かす会話は人間が丁寧に。役割を分けるほど成果は安定します。

Q:営業代行に求められる倫理観について。御社の基準を教えてください。

藤崎隆司:短期の数字のために、約束できない未来を語らない。適合しない案件は断る。個人情報の扱いは同意・目的・保管期限を明文化し、アクセス権限は最小限に。私たちは“クライアントの名刺で売っている”立場ですから、ブランド資産の毀損リスクは常に評価します。最終的に私たちが重視するのは、受注数より継続率と紹介率。この指標で評価される営業を、業界の標準にしていきたいですね。

記者:数字の裏側にある、信頼の積み上げをどう設計するか——そこに、御社の矜持が見えました。本日はありがとうございました。

藤崎隆司:こちらこそ、ありがとうございました。

会社概要

会社名株式会社リードブリッジ
設立2016年4月
従業員数100名(2025年9月時点)
事業内容インサイドセールス/リード育成(BPO)
フィールドセールス代行/新規開拓支援
海外市場向け営業支援(英語対応、リモートセールス)
主要取引先SaaS・クラウドベンダー
産業機械・電子部品メーカー
製薬・医療機器関連企業
通信キャリア・インフラ事業者
金融機関(法人営業部門)
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